「布団で寝るから暖房なしで大丈夫」は危険!?

日本の冬は寒く、暖房なしの寝室の気温は平均10度前後で、廊下やトイレになると8度まで下がるとされています。 これはヒートショック状態になる危険性がある室温で、注意が必要です。 しかし日本では、就寝中に暖房を消して寝る人が多いといわれています。 布団に入っているから大丈夫と思っていると、気付かぬうちに低体温になり「緩慢なヒートショック状態」になるリスクがあるのです。 暖房なしで寝ても、健康を維持するためには、それなりの対策が必要というわけです。 この記事では、暖房なしでも健康的に快適に眠る方法をご紹介します。

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冬、暖房なしでの快眠法1「室温を下げない」

室温10度前後の暖房なしの部屋で寝るとき、「布団に入るから大丈夫」とは言い切れません。

体力のない高齢者や新生児はもちろん、若年や中高年も寒い冬を乗り切るための対策が必要。まずは「室温を下げない」ことです。

以下に室温を下げない方法を紹介します。

①窓から入る冷気をシャットアウト

壁には断熱材が使用されている住宅が多いですが、窓はガラス1枚だけ。冷たい外気がそのまま室内へも伝わってしまいます。

窓からの熱の放出は全体の5割ともされているので、冷気をシャットアウトできれば、効果が期待できます。

冷気をシャットアウトする方法

・断熱シートを窓に貼る

梱包のときに使用されるプチプチシートやホームセンターで販売されている断熱シートは、冷たい空気が部屋に伝わるのを軽減します。

・分厚いカーテンや床につく長さのカーテンをつける

カーテンが分厚ければ冷気がカーテン内に閉じ込められやすくなります。

また床につくほど丈の長いカーテンは、カーテンの裾から冷気が入るのを防ぎます。

・カーテンボックスの上から毛布をかける

毛布の断熱効果で冷気が入るのを防止します。

・シャワーカーテンを窓につける

ポリ塩化ビニルは通気性が悪いため、日中の日射しの暖かさをカーテンと窓の間に溜めこむうえ、部屋の暖かな空気も逃がしません。ビニールハウスのような効果が期待できます。

②昼のうちに太陽光を室内に溜めておく

昼間はカーテンを開けて太陽光を部屋にたっぷりと入れておきましょう。窓の外に日射しを遮るものがあれば撤去します。日が沈めば部屋に溜まった暖かい空気が逃げないように、すぐにカーテンや雨戸を閉めてください。

③床にカーペットを敷き、断熱する

冷気は床からも伝わってきます。特に布団を床に敷いている場合は尚更です。

床から伝わる冷たさは身体全体の冷えにつながるのでカーペットでの対策が有効です。

冬、暖房なしでの快眠法2「体を冷やさない!」

寒い冬でも快眠する方法2は、「自分の体を暖める」です。

体の外から温める方法と内側から温める方法を、それぞれご紹介しましょう。

①体の外側から温める

冷えやすい体質の人は、手足などの末端から冷たく感じることが多いようです。

そのため末端を暖める衣類を着用すると効果的。ネックウォーマーや毛糸の帽子、手袋、靴下などです。

布団に入ったときに冷気が進入しやすい場所は、肩口や足元の隙間なので、身体を冷やさないために衣類でガードしましょう。

ヒートテックといった、発熱系の下着やフリースなどの防寒性に優れたものを着用するのも効果的です。

②体の内側から温める

・寝る前に温かい飲み物を飲む

身体を内側から温めるためには、温かい飲み物が効果的。

就寝前なのでカフェインの入っているものは避け、リラックス感のあるハーブティや白湯がおすすめ。

またミルクやはちみつ入りドリンク、ショウガ湯など、好みに合わせて選びましょう。

・お風呂にゆっくり浸かる

高温ではなく、ぬるめのお湯(40度程度)に10分~15分浸かるのが、体を芯から温めるのに効果的とされています。

ただし、人は体温が下がっていくときに睡眠に入るので、寝る直前にお風呂に入ると体温が下がらなくなり、スムーズに眠れなくなります。

寝たい時間の90分前にはお風呂に入り、身体が冷めきってしまう前に布団に入るようにしましょう。

・栄養補給と運動で冷えない身体に

やせすぎで筋肉量が不足していたり、運動不足だったりすると代謝が滞ってしまいます。血液の循環が悪くなり冷えやすい体質になります。

代謝をアップするためには適度な運動を習慣づけることが大切。

また栄養不足が冷えやすい体の原因になっている場合もあります。鉄分やビタミン類は代謝をサポートする大切な成分。栄養バランスのいい食事を心がけ、冷えにくい体を目指しましょう。

冬、暖房なしでの快眠法3「布団の中を暖かく保つ!」

春夏秋冬で、気温に大きな差がある日本では、季節に合わせた寝具選びが大切。

真冬なら、室温10度や室温5度でも布団内を暖かく保てる寝具を使用しなければなりません。

布団の中の温度や湿度のことを、専門用語では寝床内気象(シンショウナイキショウ)といいます。もっとも理想的な寝床内気象は33+-1度、湿度は50+-1%とされています。

寝床内気象を適切に保ち、一年を通して快適に眠るための寝具の組み合わせを、以下にご紹介します。寒い冬を乗り切るために参考にしてください。

・寝室の温度15度前後

羽毛掛け布団(1.2~3kg入)程度の掛け布団を使用。

・室温10度前後

羽毛掛け布団(1.2~1.3kg入)に加え、ウールやカシミヤの毛布を使用。

・寝室の温度5度前後

敷き布団と羽毛掛け布団(1.2~1.3kg入)の間に真綿掛け布団を使用。

上記の寝具の組み合わせを実践するほかに、使用している布団自体を見直してもいいでしょう。真冬に欠かせない羽毛布団は、使用されているダウンの種類や品質によって保温性 に差が出ます。

ダウンの品質や縫製の仕方にはメーカーごとのこだわりがあるので、比較してみるとわかりやすいでしょう。

櫻道ふとん店から販売されている温泉羽毛掛布団は、独自に開発した温泉綿といわれる特殊な綿とダウンをブレンドした羽毛布団です。

温泉綿が発する遠赤外線とダウンの暖かさのダブル効果で身体を芯から温めてくれます。

気になる人は一度チェックしてみてください。

櫻道ふとん店「温泉羽毛掛布団」

まとめ

この記事では、寒い冬でも快適に眠るための方法をお伝えしました。

冬場、暖房なしで寒さを感じながら眠ることは、健康への悪影響へつながります。

今回ご紹介した1,室内の温度を下げない、2,体を冷やさない、3,適切な寝具を選ぶ、を実践し快適な睡眠を手に入れましょう。