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羽毛布団の平均寿命は?
羽毛布団の平均寿命は10~15年程度です。耐久性があるため、丁寧に使えば長く利用することができます。
羽毛自体の寿命は30年以上
羽毛布団の寿命はおおむね10~15年ですが、実は素材である羽毛の寿命は30年以上あります。羽毛布団になることで寿命が短くなるのは、汚れや傷みによって羽毛本来の良さが失われてしまうためです。
元々の羽毛の寿命は30年以上あるため、メンテナンス次第では、羽毛布団の平均寿命10~15年を超えて長期間使用することも可能です。
リフォームでお気に入りの羽毛布団を甦らせる
羽毛布団は打ち直し、つまりリフォームによって復活が可能です。羽毛布団の打ち直しとは、中の羽毛を洗浄して、側の生地を取り替えるなどし、さらに長く使用できる状態にすること。使える部分は残したまま、へたりなどの原因になる痛んだ部分は取り替えます。
リフォームによってさらにプラス10年ほど使い続けることが可能です。また、リフォームのメリットは、サイズの変更やボリュームの変更など、より使いやすくする要望にも対応してもらえる可能性があるということ。
羽毛布団の機能が落ちて買い替えを検討している場合は、1つの選択肢としてリフォームの活用も考えてみるのもよいかもしれません
羽毛布団を長持ちさせたい!メンテナンス方法を紹介
羽毛布団を長く使い続ける方法として、打ち直し(リフォーム)もありますが、5~10年に1回を目安に行なうもので、頻繁にするメンテナンスではありません。せっかく購入、あるいはリフォームした羽毛布団をできるだけ長く使うには日々のメンテナンスも重要です。
自宅でできる羽毛布団のメンテナンス法を紹介します。
布団カバーを使う
まず羽毛布団をそのままの姿で使うのではなく、布団カバーで覆ってから使用することです。布団カバーは使い心地に影響するだけでなく、直接布団が汚れるのを防ぎます。長く清潔に使うためにもぜひ活用しましょう。
なお、使い続けると布団カバーが汚れて、カバーの汚れがさらに羽毛布団本体に移ってしまうため、こまめに洗うのも忘れずに。
ただ、布団カバーの種類によっては、羽毛布団に静電気が発生する可能性があります。どういった素材のカバーを使用すると静電気が発生しやすいのか、また他にも考えられる静電気の原因、対策について以下のページで詳細をご紹介しています。
布団乾燥機を活用する
羽毛布団を長持ちさせたいなら、布団乾燥機はぜひ持っておきたいアイテム。天日干しができないときの乾燥に役立つだけでなく、冬場は布団を温めてくれるため冷え性に悩んでいる人にもおすすめです。
布団乾燥機にはバルーンで乾燥させるタイプだけでなく、温風だけを送る手軽なタイプもあるので、利用状況に合わせて比較・検討してみましょう。
布団を掃除機で清潔にする
布団カバーの利用や洗濯も、羽毛布団を清潔に保つには重要ですが、定期的に掃除機を使って布団のほこりやごみを除去することも大切です。特に安価な羽毛布団は、羽毛ごみが溜まりやすくなっています。
安価なものでなくても、縫い目などはごみが溜まりやすいので、ブラシを使って丁寧に掃除機を掛けましょう。なお、掃除機でのメンテナンスは表面についたダニやダニの糞を取り除くのにも有効です。
羽毛布団のダニのメンテナンスは別ページで詳しく紹介しています。
空気を入れかえてにおい対策する
羽毛布団の中身は動物性の素材のため、独特な臭いの油脂分が含まれています。梅雨時などの湿度が高い季節は、羽毛特有の臭いが鼻につくことがあるかもしれません。
そのようなときには布団内部の空気を入れ替えることをおすすめします。
まず、羽毛布団をしっかり乾燥させましょう。次に生地を押しつぶさないように注意して布団を折りたたみ、内部の空気をやさしく押し出します。
これを何回か繰り返すと空気が入れ替わり、嫌な臭いが軽減します。簡単にできるため、羽毛布団の臭いが気になったらぜひ試してみてください。
定期的に洗う
布団には寝汗や汚れが浸み込むため、定期的に羽毛布団を洗って寿命をのばしましょう。羽毛も側生地も、水洗いや洗濯ができる素材です。
羽毛布団を長持ちさせるポイントは、洗った後にしっかり乾燥させることです。
生乾きのまま放置するとカビがつき、布団が傷みます。悪臭の原因にもなるため、完全に乾燥させましょう。
羽毛布団の洗い方を間違えると羽毛の油脂が落ちて、膨らみにくくなります。厚みがあるとご家庭で乾燥させるのは難しいため、羽毛布団のメンテナンスは専門のクリーニング業者に依頼することをおすすめします。
羽毛布団の寿命を長持ちさせる干し方について紹介
羽毛布団の寿命を延ばすには、外的な刺激をできるだけ避けることも大切。長持ちさせるための羽毛布団の普段の干し方も見直してみましょう。
日陰で乾かす
羽毛布団をベランダに干すこともあると思います。そのときに、日が当たったほうが湿気が取れそうと、つい日向においてはいないでしょうか。
日向に干すと、高温になりやすい他、紫外線で羽毛布団が傷んでしまうことがあります。そもそも羽毛布団には湿気が溜まりやすい性質はないため、日向に干さなくても日陰で十分です。除菌を目的とした天日干し(1~2時間程度)を除き、普段外に干す場合は日陰に干すようにしましょう。
下記のページでも羽毛布団の正しい干し方やお手入れ方法をご紹介していますので、ご覧下さい。
湿気の少ない時間に干す
羽毛布団は湿気をためにくいとはいったものの、就寝中の汗で湿気にさらされるため、まったく湿気を含まないわけではありません。湿気はカビや臭いの元になるので、外に干すならしっかり乾燥させることが大切。できるだけ湿気の少ない10時から15時の日中を狙って干すように心がけましょう。
また、収納する際も湿気が少ない場所に収納する必要があります。
収納に関しては下記のページで詳細をご紹介しています。
他にも、羽毛布団の臭いが気になるという方は、臭いの原因や対策について下記のページでご紹介しています。
羽毛布団は叩かない
布団を干したらつい癖で布団叩きを使ってしまう人もいるかもしれません。しかし、羽毛布団を叩くのはやめましょう。羽毛が飛び出るなど傷つける原因になるためです。
そもそも、羽毛布団の構造はダニが入りこみにくい構造になっているため、布団の中のダニを取り除く効果もそれほど期待できません。ダニ対策をするなら布団を叩く以外に方法があります。
布団カバーをかけたまま干す
羽毛布団を布団カバーから出して干すのはおすすめしません。理由は、布団カバーから出すことによって羽毛本体を傷つけてしまう可能性があるためです。
布団カバーは、ほこりや汚れから羽毛布団を守るだけでなく、外的な刺激からも羽毛布団を守る働きがあります。紫外線などで羽毛を傷めないためにも、布団カバーをつけたまま干すようにしましょう。
自宅では洗濯しない
自宅で行なう羽毛布団の日々のメンテナンスは、日陰に干して、布団カバーを洗濯するだけで十分です。しかし、汚れるなどして洗濯が必要になる場合もあるでしょう。実際に洗濯することによって、目に見えてきれいな状態になります。
しかし、自宅での羽毛布団の洗濯はおすすめしません。羽毛の油膜が取れることでかさが減るなど、羽毛布団にダメージを与えてしまうためです。また、洗濯後に誤った乾燥方法を取り入れると、羽毛のフワッとした感触がなくなるなどの問題も発生します。
下手に自宅で羽毛布団を洗濯にかけないようにしましょう。どうしても気になるなら、クリーニング業者に依頼する、または表示を確認して布団OKなコインランドリーに持っていくほうが無難です。
湿気に注意してカビを生やさない
紫外線や汚れなど羽毛布団にダメージを与える原因はいくつかありますが、湿気にも注意が必要です。羽毛布団は湿気をためにくいといったものの、高温多湿の場所で保管するなど管理が行き届いていないとカビが発生してしまいます。
カビ対策を十分にとることも大切です。羽毛布団とカビの原因、具体的な対策については別ページで紹介しています。
布団の状態を長持ちさせるための保管方法
羽毛布団を長持ちさせる保管方法も紹介していきましょう。
日本では四季の変化による寒暖差が激しいため、布団も衣替えが必要です。シーズンオフの保管中に機能を劣化させないよう、正しい保管を心掛けてください。
保存前に畳む
空気を吸って膨らむ羽毛の機能を低下させないためにも、羽毛布団はふっくらとたたんで保管する必要があります。
まずは羽毛布団を縦方向に3等分に折りたたみましょう。細長くなったところをくるっと丸めるとコンパクトにたためるため、羽毛バッグにもきれいに収納できます。
この方法なら羽毛を必要以上に押しつぶすことがありません。次のシーズンに出したときに、ふんわりとした弾力が楽しめるためおすすめです。
ただし空気を含んだ羽毛布団はたたみにくいものです。なるべくふたりで作業をすると、スムーズに収納ができるでしょう。
押し入れにしまう
布団はホコリや汚れを吸着しやすいため、シーズンオフは出しっぱなしにせず、羽毛布団は押し入れに収納して保管するのが基本です。
布団を保管する際のポイントは、押し入れに入れる前に天日干しをして、しっかり乾燥させることです。先程紹介した羽毛布団の寿命を長持ちさせる干し方を参考に、片面1時間を目安に干してください。
日当たりの良いお部屋であれば、室内干しでも湿気の除去はできます。椅子などに掛けて全体を空気にさらして、風通しの良い場所におきましょう。
羽毛布団は通気性の良さを保って保管する必要があるため、ビニールを使うのは好ましくありません。専用の羽毛袋がない場合はたたんで、シーツに包んで収納しても良いでしょう。
押し入れへの収納が難しい場合は、収納バッグに入れておけばお部屋におけます。羽毛布団が入っていたバッグなど、通気性の良い袋に入れておきましょう。
あわせて防虫剤を一緒に入れておくと、より羽毛布団の寿命がのびるでしょう。
押し入れを掃除する
羽毛布団を収納する前に、押入れを掃除しておくことも大事です。荷物で羽毛が押しつぶされないよう、押し入れの中の不要な物は片づけて充分なスペースを確保してください。
押入れ内のホコリや汚れを取り除いておくと、保管中に布団が汚れることがありません。
カビが発生していないかもチェックしましょう。カビが生えていたら雑巾で取り除いて除菌し、しっかり乾燥させてから布団を収納してください。
羽毛布団の保存には、通気性の良さも重要です。押し入れは湿気がこもりやすいため、除湿剤やすのこを使って工夫をしましょう。
丸洗いをする
シーズンオフの使わない期間を利用して、羽毛布団の丸洗いをしておくのも寿命をのばすのに効果的です。
汚れの蓄積は、羽毛の機能や側生地を劣化させる最大の要因です。かといって頻繁に丸洗いをすると羽毛の油脂が落ち、羽毛がパサパサになってへたりの原因になるため、洗いすぎるのも好ましくありません。
羽毛布団を丸洗いするタイミングは汗っかきな男性の場合は3年、女性は5年に1回の頻度が目安です。定期的なケアで、大事な羽毛布団を長く愛用してください。
お直しをする
購入してから10年を目安に、羽毛布団のお直しをするのもおすすめです。
羽毛は丁寧に使えば80年もつといわれているものの、10年も使い続けると布団のボリュームが減ったり、側生地が破れたりといったトラブルが増えます。布団の厚みが減った、布団がなかなか暖まらないと感じたら、そろそろお直しをするタイミングだと考えましょう。
静岡県の老舗布団専門店、櫻道ふとん店での羽毛布団のお直しやリフォームが可能です。
最近は比較的安価な羽毛布団が出回っていて比較的買い替えがしやすいとはいえ、質の高い羽毛布団をただ捨ててしまうのはもったいないことです。
櫻道ふとん店のお直しでは羽毛を取り出して洗浄したのちに、不足分を充填してくれます。
新しい側生地を使えば、古い羽毛布団が新品同然に生まれ変わることができるため、もう使えないと思ってあきらめるのは早計です。ぜひ一度、櫻道ふとん店での羽毛布団のお直しを検討してください。
ここに注意!羽毛布団を収納する際のポイント
最後に、羽毛布団を安全に収納するためのポイントを紹介します。
きちんと収納しておけば、次のシーズンに快適に布団を使うことが可能です。ちょっとした一工夫を、ぜひ生活に取り入れてください。
圧縮袋を使わない
羽毛布団の保管に圧縮袋を使うのはNGです。圧縮する際に、大事な羽毛がつぶれてしまいます。
羽毛は一度壊れると、元には戻りません。ふんわり感が無くなって保温性が損なわれるため、注意しましょう。
重ね方に注意する
押し入れに収納する際の、布団の重ね方にも注意しましょう。羽毛布団を重ねればカサが減って収納しやすくなるものの、上に重い布団を載せると羽毛がつぶれて壊れます。
大事な羽毛布団は押し入れの一番上に置くのが基本です。収納の順番にも配慮して、ふっくら感をキープしましょう。
通気性を良くする
保管の方法の部分でも紹介したとおり、湿気は羽毛布団の大敵です。布団は湿気を吸いやすく、保管中でもどんどん蓄積するため、通気性を良くする工夫をしてください。
湿気は奥や下にたまるため、羽毛布団は押し入れの手前の位置に、できるだけ上に置くほうが無難です。定期的に扉を開けて風をとおすか、扇風機で風を送って、こまめな除湿を心掛けましょう。
まとめ
10~15年と、布団の中では割と寿命の長い羽毛布団も大切に扱わないとすぐに劣化してしまいます。長期間、羽毛布団を使用し続けていくためには、日陰干しや布団カバーの洗濯など日々のメンテナンスに加えて打ち直しなどの計画的なメンテナンスも必要です。
まずは羽毛布団が傷つかないように丁寧に日々のメンテナンスを実施することを心掛けてください。5年、10年と長期間使ってへたれなどが目だってきたら布団の専門店に打ち直しを依頼しましょう。
日々のメンテナンス、打ち直し、両方のメンテナンスを取り入れることによって、羽毛布団の寿命をさらに大きく伸ばすことができます。
大切な羽毛布団は、メンテナンスの積み重ねで守っていきましょう。まずは、ずっと大切に使い続けたい羽毛布団との出合いを、布団専門店である櫻道ふとん店で探してみてはいかがですか。