羽毛布団を収納する前に行うこと
羽毛布団を収納する際、使用したままの状態で収納してしまうと内部に残っていた湿度や布団についてしまった皮脂分からカビが生えたりダニが繁殖したりしてしまいます。
そこで行いたいのが収納前のケアです。
羽毛布団にかけているカバーは必ず外して洗濯しましょう。羽毛布団はワンシーズン使い続けるものも多いので、その間には汗やよだれがついたり、皮脂がついて沈着してしまいがちです。
こまめに洗っているのであれば、清潔に保たれているかもしれませんが、そのままの状態で収納してしまうと傷みの原因につながります。
例えば、汚れがシミになってしまったり、皮脂をエサとしてダニや雑菌の増殖にもつながります。また、湿気が残っているとカビが生えたり、臭いが生じる原因にも。
汚れたカバーをそのままつけた状態で羽毛布団を収納してしまうと、羽毛が傷んでしまって内部にもカビやダニが発生してしまいます。そこで、収納の前にはカバーをいったん外して洗濯しましょう。
しかし、いくらカバーをかけていても布団自体が汚れている可能性があります。例えば、使用中に繁殖してしまったダニや、ダニの死骸、ダニが成長する過程で生じる抜け殻やフン、身体から出た汗や皮脂、アカなど。
これらの汚れをエサにして繁殖する雑菌やカビに加え、外部的なものとしては布団を干すときに付着する花粉やほこり。ペットを飼っている方であればペットの毛も布団に紛れやすいですし、お子様が居るご家庭ではオネショなどで汚れてしまうこともあるでしょう。
これらの汚れは干したら消えるものではなく、布団自体に染みついてしまいます。そこで、プロのクリーニング店にお手入れを頼んでみるといいでしょう。
クリーニングする頻度としては1年に1度、最低でも2年に1度行うと羽毛の傷みを防ぐことができ、長く使い続けることができます。
また、収納する前には、カビや雑菌の繁殖を防ぐためにも風通しの良い日陰などで乾燥させてから収納するようにしましょう。
羽毛布団の収納場所
さて、羽毛布団を収納するにあたって整えておきたいのが収納場所です。昔は布団といえば押入れでしたが、最近は洋室が増えてクローゼットに収納するというご家庭も多いのではないでしょうか。
羽毛布団に限らず湿気は布団の大敵です。収納場所はしっかり乾燥させておきましょう。収納場所に湿気がこもっていると布団に移り、カビが生える原因となってしまいます。乾燥剤や除湿剤を設置して押し入れやクローゼット内部に湿気がたまらないように対策しておきましょう。
また、収納スペースを作るべく掃除して整理することも大切です。不要なものが溜まっている場合は処分する絶好の機会です。特にぬいぐるみなどはダニのすみかとなっている可能性が高く、布団に移ってしまいかねません。古い布団も同じ理由で処分した方がいいでしょう。
さらに、布団を収納した後、布団の上に物が乗らないような工夫も必要です。布団を収納する際には毛布やマットレスなど他にも一緒に収納するものもありますが、羽毛布団の上に物を乗せると潰れやすく羽毛が傷んでしまいます。羽毛布団の寿命を延ばすためにも羽毛布団を一番上に乗せるように収納しましょう。
羽毛布団の収納方法
羽毛布団を収納する際、布団袋に入れてそのまま収納してはいませんか。かさばるからといって圧縮袋を使っている方は要注意です。
羽毛を傷めない布団の収納方法をご紹介しましょう。
圧縮袋は使わない
羽毛布団は、あの羽毛特有のフワフワ感が特徴ですよね。そのため収納する際、そのまま収納してしまうと結構な場所を羽毛布団が奪ってしまいます。
収納場所を確保するためにも、おそらく多くの方が、ホームセンターなどで販売されている布団圧縮袋を使い、布団のボリューム抑えて収納しているのではないでしょうか。
しかし、羽毛のことを考えるなら圧縮袋はおすすめできません。空気を抜いて圧縮することで羽毛が傷むことはもちろんですが、再度利用する際にもとのカサに戻らなくなってしまい、機能性が失われてしまいます。
布団圧縮袋を利用した際の復元率は商品によっても異なりますが、一般的に50~70%程度といわれています。つまり、その分だけ布団中の空気が減って保温効果も減ってしまうため、できる限り圧縮しないようにしましょう。
通気性の良い袋に入れる
羽毛布団は呼吸する布団ともいわれており、通気性を保つことが大切です。通気性が失われると内部に湿気がこもってカビが生える温床となってしまいます。収納の際は袋の口を少し開けて、通気性を良くしておきましょう。
ただしこのとき、繊維を食べる虫が入ってくる可能性があるため、防虫剤も一緒に使用して虫害を防いでおくことも忘れずに。
使用する袋については、購入時のビニール袋をそのまま使っている方もいるのではないでしょうか。購入時のビニールは大きさもありますし、持ち運びもしやすいので使い勝手がいいですが、収納に関してはおすすめできません。
購入時の袋は布団が外部刺激によって傷つくのを防いでいますが、通気性が悪くビニールのニオイが布団につく可能性もあります。不織布や綿など通気性がよい素材を使った袋を選びましょう。
まとめ
羽毛布団を収納する際はカバーを外して洗濯し、汚れを残さないようにしましょう。
また、羽毛布団そのものにも汚れが溜まっている可能性があるため、年に1度程度、クリーニングに出すことをおすすめします。
収納前には乾燥させることが大切。そして収納時は、カビや雑菌の繁殖、虫の発生を防ぐために、通気性を良くして乾燥剤や防虫剤を置きます。収納袋には綿や不織布のように通気性の良い素材を選ぶようにしましょう。
もし、すでに羽毛布団の汚れやかたよりが気になる場合は、処分前に修理やリフォームを検討してみるのもいいでしょう。櫻道ふとん店であれば、羽毛布団の修理も職人が丁寧に行ってくれます。気になる方は確認してみましょう。