羽毛布団のリフォームを解説!おすすめのタイミングや回数は?

羽毛布団は人工綿などを使った寝具に比べると価格が高いのですが、リフォームをすることで新品同様によみがえらせることができるので、長い目で見てコスパが良いと人気です。 ですが、リフォームのタイミングなどを知らずに購入している人も多いよう。 今回は羽毛布団のリフォームについて、まるごと解説していきます。

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羽毛布団のリフォームを考える時期は?

羽毛布団の詰め物には、アヒルやガチョウなどの水鳥の胸元に生える、柔らかな産毛状の羽根=ダウンが豊富に使われています。

このダウンはフワフワとしていて空気を抱え込むので、非常に保温力が高いのが特徴。

軽くて柔らかく、温かく体を包んでくれるので、快適な眠りを得るのにおすすめの最高品質の寝具だと評価されています。

ダウンは生き物から採れる天然素材で、しかも1羽の水鳥から限られた量しか採取できません。

そのため羽毛布団はどうしても価格が高くなってしまうのですが、ダウンは耐久性が高いのも魅力です。

重い体重を繰り返しかけても復元力があり、ペッタンコになりにくいですし、定期的にリフォームをしてあげれば、15年以上も長く愛用することができるかも。

ただし、必要以上に劣化してからリフォームに出したのでは元通りに近付けることができません。

一般的には、購入してから5年を目安に最初のリフォームのタイミングがきます。しかし、布団にかかる負担は、使う人や使用環境によっても大きく違うため、リフォームのタイミングも若干前後します。

次のような兆候に気がついたら、5年を経過していなくても、羽毛布団を早めにリフォームに出すことをおすすめします。

・最初の頃と比べて、ボリュームが少なくなった

・温かさを感じにくくなった

・天日に干しても、布団が湿っぽい

・上掛けがなんだか重い

・襟元や側生地が汚れている

・布団地から羽毛が出てくる

・臭いが気になる

・詰めた羽毛に偏りがある

物にあふれる現代では安価に購入できる商品に目がいきがちですが、物を大事に使うことの良さも見直されてきています。

繰り返しリフォームして使える羽毛布団はお財布にも優しく、またエコで環境にも優しいおすすめの寝具ですので、ぜひ生活に取り入れてみてください。

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羽毛布団のリフォームってなに?

そもそも羽毛布団のリフォームとは、どんな作業のことをいうのでしょうか?

布団のリフォームは昔ながらの「打ち直し」と同義語で、汚れてつぶれることで品質が低下した詰め物を、フワフワの状態によみがえらせることをいいます。

残念ながら羽毛の場合は、素人が自宅で打ち直しをすることはできません。

リフォームを手掛ける専門のふとん店に出す必要がありますので、ここをしっかり理解しておきましょう。

業者によって若干の差はありますが、一般的な羽毛布団のリフォームは次のような流れで進みます。

・1.預かった布団の個別管理

リフォーム業者にはたくさんのユーザーから布団が集まってきますから、衛生管理の面でも他人の布団と混同されることは許されません。

布団1枚1枚にラベルとバーコードを貼って、個別に管理をしていきます。

・2.布団の解体

羽毛布団の生地を裂き、中から詰め物のダウンやフェザーを取り出します。

使えなくなった羽毛や、これまでにたまったホコリやゴミ、ダニなどの死骸をここでより分けます。

・3.詰め物の洗浄

専用の機械で、詰め物をきれいに洗浄します。

リフォームの品質にこだわる良店では純度の高い名水を使って徹底した洗浄を行いますが、羽毛本来の油脂分を除去してしまうと保温力が低下してしまうので、余計な洗剤などは使わないのが一般的です。

・4.乾燥

羽毛専用のパワー乾燥機で高温スチームをあて、フワフワの状態に乾燥させます。

こうすることで羽枝が充分に開き、保温力が高まるだけでなく、熱による除菌効果も期待できます。

・5.吹き込み

新品同様に再生した詰め物を新しく仕立てた肌触りの良い布団生地に吹き込み、カサが少なくなったぶんの羽毛や羽根を補充しながら、手作業で封入していきます。

別途料金がかかりますが、布団のサイズを大きくしたい場合や詰め物の量を増やしたいという希望にも対応してくれますので、業者に相談をしてみるといいでしょう。

・6.徹底した検品と返却

布団は体に直接あたるアイテムですから、金属探知機などを使って丁寧に異物や危険物の混入がないことを確認し、ユーザーのもとに返却されます。

一口にリフォームといっても、羽毛布団のケアにはこれだけの手間ひまがかかります。

業者によってもその仕上がりが大きく違いますので、信頼のできる評判の良い布団店にリフォームをお願いしましょう。

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羽毛布団は買い替えよりリフォームがお得?

もちろん、羽毛布団のリフォームは無料でというわけにはいきません。

専用の機械設備や熟練の技術を要する作業ですので、それなりの費用がかかることはやむを得ないことです。

では羽毛布団のリフォーム価格は、何を基準に決められるのでしょうか?

業者によっても違いがありますし、布団のサイズによる差もありますが、羽毛布団のリフォームに必要な価格は、おおむね次の基準をもとに算定されます。

足し羽毛の量

詰め物の劣化がひどく、洗浄と乾燥によって再生できる羽毛が少ない場合はより多くの詰め物を足す必要がありますので、そのぶん価格も高くなります。

羽毛布団は希少性の高いダウンと軸のついたフェザーを混同させて使いますが、もともとのダウンの比率が低い布団の場合は足す羽毛が多いので、リフォーム費用が高くなりがちです。

足し羽毛の品質

一般的に保温力の高い、品質の良い羽毛をつぎ足すほど価格が高くなります。

リフォーム店で扱っている羽毛の品質によっても、費用は左右されます。

側生地の品質

羽毛の軽さや温かさだけでなく、布団に使われている側生地の肌触りもダイレクトに睡眠の質に影響を及ぼします。

布団のリフォームでは再生するのは詰め物だけで、側生地は全て新しいものと交換しますので、通気性や透湿性の良い、滑らかで耐久性が良いグレードの高い生地を使えばそれなりに費用がかかってしまうのです。

側生地に使うキルティングの構造によっても、価格が変わるかもしれません。

このように羽毛布団のリフォームは、布団そのものの品質や状態によって費用が大きく違います。

あとで後悔をしないためにも、リフォームをお願いする場合は事前に業者から見積もりをとって、費用を確認しておきましょう。

リフォーム価格が、布団の購入価格を大幅に上回ってしまうことも想定されます。

そうなると新しい羽毛布団を購入したほうがコストパフォーマンスは良いので、悩んでしまう人も多いでしょう。

リフォームが良いのか、買い替えがお得なのか、この判断は難しいところです。

布団の状況や希望する睡眠の質にも違いがありますので、一概にどちらを選ぶべきとはいえないのです。

しかし、コスパがかかってしまっても最終的に今まで使っていた物以上の質の羽毛布団が手に入るわけですから、リフォームは決して損になることはありません。

リフォームにも買い替えにもメリット・デメリットがありますので、それぞれを比較しながら、自分に合った方法を選んでいくといいでしょう。

一度出してもらったリフォーム価格が高いと感じた場合には、羽毛や側生地の品質を下げて、コストを下げるという選択肢もあります。

良心的なリフォーム業者であれば、こういった相談にも誠実に対応してくれますので、まずは相談をしてみることをおすすめします。

櫻道ふとん店では、羽毛布団の修理やリフォームにも対応してくれています。サイトには修理が必要かどうかの診断ポイントも紹介されているので、気になる方はご確認ください。

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まとめ

価格が高く良い物だからこそ、長く使えるのが羽毛布団の魅力の一つです。

良い状態を維持して快適な睡眠を守るためにもリフォームは欠かせません。

良い業者を探して、適切なケアをしていきましょう。

リフォームとして業者を探すのではなく、リフォームも手掛ける信頼性の高い布団店で羽毛布団を購入しておくのも良い手です。

長く安心して羽毛布団を使い続けることができますので、ぜひ購入段階から、良い布団店をお選びください。