羽毛布団は側生地の選び方も重要

羽毛布団は中に羽毛が入っているため、軽量で保温性が高く人気があります。ですが中身のダックやグースなどの羽毛にはこだわるけれど、それを覆う側生地については無頓着という方もいるでしょう。 側生地の素材によっては寝心地が悪くなってしまうこともあります。側生地にもこだわることでしっかりと体にフィットし、安眠できる羽毛布団を手に入れることができます。

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羽毛布団の側生地について

では、羽毛布団の側生地には一体どのようなものがあるのでしょうか。側生地選びによく使われるキーワードを確認しましょう。

織り方

羽毛布団の側生地の織り方には「ブロード(平織り)」「ツイル(綾織り)」「サテン(朱子織り)」があります。

素材に合わせて織り方が変わり、一番簡単な織り方であるブロードはシャツなどに使われるしっかりとした風合い、ツイルはやわらかくしなやかな生地に仕上がります。

また手触りがよく光沢のあるサテンは高品質の羽毛布団に使われることが多いです。

打ち込み本数

打ち込み本数とは布の生地1インチ四方(約2.5cm×2.5cm)に織り込まれている縦糸と横糸の合計本数です。

打ち込み本数は多いほうがより高級生地といえます。その理由は、打ち込み本数が多いと細い糸を使用することになり、高い技術で糸を織ることにつながります。

そして仕上がりもやわらかく肌触りのいい、高級生地にふさわしいものとなります。

キルティング

側生地で包んで作られる羽毛布団。単に包むだけでなく、羽毛の片寄りを防ぐためにマス目のようにキルティングを作ります。

その種類もさまざまで、そのまま縫い付ける「平面キルト」、キルティングにマチを付けて箱型にした「立体キルト」が代表的です。

平面キルトに比べると立体キルトのほうが羽毛の片寄りが少なく、縫い目にも羽毛が入るため保温性が向上します。

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【綿】羽毛布団の側生地

羽毛布団の側生地の中でよく使われる素材は「綿」です。衣類などにもおなじみの綿は羽毛布団の側生地としてもポピュラーな存在です。

メリット

羽毛布団の側生地が綿のものは肌触りがよく、吸湿・放湿性が高いことが特徴です。

天然素材である綿は人間の体と布団の間の温度・湿度の調整に優れています。

デメリット

天然素材である綿にも残念ながらデメリットがあります。生地に使われている糸の番手(太さ)によってはゴワゴワとした仕上がりになってしまう点です。

しかし、綿の中でも「超長綿」という素材は通常の綿と比べ繊維がより細かいことから、肌触りが良く人気があります。

超長綿

超長綿は繊維の長さが35mm以上の綿で、綿花の中でもわずか3%の生産量という貴重な素材です。

繊維が長い超長綿は、繊維をより細かくできるため、生地にしたときになめらかな肌触りになります。その上細くても強度が強い糸を作れるので丈夫です。

しかし貴重な分、高級素材に分類されます。

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【合成繊維】羽毛布団の側生地

羽毛布団の側生地に合成繊維が使われることもよくあります。例えばポリエステルや綿とポリエステル混合の素材などで作られた羽毛布団を見たことがある方もいるでしょう。

メリット

合成繊維を使った側生地のメリットは、なんといっても「安い」「軽い」ということです。

羽毛布団は高価という印象もありますが、合成繊維が使われていると比較的安価で手に入れることができるでしょう。

そして羽毛布団の魅力である軽さも体感でき魅力的に感じますが、実はデメリットもあります。

デメリット

合成繊維の側生地だと通気性が悪く、ムレやすいというデメリットがあります。人間は寝ている間に汗をたくさんかきますが、それを放出できず不快な寝心地になってしまいます。

また合成繊維は静電気が起こりやすいためホコリがついてしまう、ツルツルした素材のため羽毛が飛び出しやすいといったこともデメリットといえるでしょう。

テンセル

合成繊維のイメージを変える素材が「テンセル」です。リヨセルとも呼ばれています。

ユーカリを原料とする素材で、ユーカリを溶剤で溶かすなどの加工を行い、糸が作られています。

風合いもやわらかで光沢がある上に、耐久性があること、これまでの合成繊維の欠点だった吸湿・放湿性にも優れた素材ということで注目が高い素材です。

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【シルク】羽毛布団の側生地

蚕の繭から作られる天然素材シルクは、もともと繭の中の幼虫を守るために作られています。そのため湿度や温度を快適に保つことに優れた素材です。

メリット

シルク製品と聞くと手触りがよく、光沢があり美しいということを思い浮かべるでしょう。それに加えて吸湿・放湿性も高く、静電気が起こりにくい素材です。

これまで紹介した綿や合成繊維と比べると、シルクはワンランク上の側生地といえます。

デメリット

シルクにも残念ながらデメリットがあります。1つは高価であること。もう1つは耐久性に劣るということです。

天然素材であるため高価になってしまうのはしかたがないとしても、毎日使う羽毛布団でありながら摩擦に弱く耐久性が低いというのは購入するときに悩むポイントとなります。

しかしシルクの側生地で作られた羽毛布団のしなやかさ、軽さ、見た目の優雅さと手触りは、他の素材にはない気持ちのいい眠りを提供してくれるでしょう。

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まとめ

羽毛布団の側生地に使われるキーワードや生地の特徴を紹介しました。

羽毛布団というと中身の羽毛のことで悩むことが多いですが、実は表に出ている側生地の選び方も重要です。

側生地についても妥協せずに、納得の素材を選ぶようにしましょう。

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